カフェとパブと教会と小さな商店が数百メートルある町、それ以外はすべて大農場、という町ばかりのアイルランドで、人々の楽しみは、音楽とお酒と、そしてゲームの賭けです。
アイルランドのお酒は、有名ですね。ギネスが有名な黒ビール、さまざまなエールビール、そしてアイリッシュウイスキー、小さな町の食料品店でもお酒の売り場の面積の大きいこと!ともかく、老若男女、よく飲みます。パブで、カフェで、ビール(1パイント、500ml強が最低1単位)をしょっちゅう飲んでいます。ワイン派も居ます。でも、なぜかウイスキーを飲んでいる人は見なかったです。あれは、お家で飲むもの??
お酒には陽気な音楽がつきものです。パブでは、夜毎にアイリッシュな音楽のライブがあります。うーん、どうもカントリーちっくな音楽なのですが、ギター、バイオリン、ハーブ、もちろん歌声、パーカッション、一人何役もやるミュージシャンが客席と一緒に盛り上がります。
ある、西側のハイキングの拠点になる小さな町に泊まったときです。B&Bが数件、ホテルは2軒、レストランは3-4軒あるんですが、どこも、メニューは違いがない程度の、300mの範囲ですべてが足りる町です。金曜日の夜、どこで夕食食べようかな、と町を歩いていたとき、パブの奥から音楽が聞こえてきたので、夕飯を食べられるか聞いて(もちろん食べられます。パブメニューはどこもわりと豊富です。つまみじゃなくって、ちゃんと夕食)入ってみました。8時前後、外はまだ明るい時間です。町の周りに広がる牧場の家族が、子どもを連れて音楽を聴きにたくさんきています。お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんはみーんなビールです。子どもはジュース。1杯のビールやジュース(ほとんど何も食べません、たぶん夕食は自宅で済ませてきているんですね)で、大人も子どもも楽しそうな夜を過ごしています。子どもたちも、ゲームをすることもなく(だいたい持ってませんね)、騒ぐことなく、歌ったり、手拍子をたたいたり。楽しい家族のささやかなお出かけです。
子連れの家族は22時頃になると帰っていきます。顔見知りらしい、近所の牧場の人と二言三言話しをして、当然、車で帰ります。明るいけど、チビたちは寝る時間ですもの。その後は大人の時間です。ちょっとカクカクとしたおじいさんが、それでもせいいっぱいのおしゃれをして、クラシックなヒールの靴に、ネックレスとイヤリングをしたおばあさんと腕を組んでやってきます。金髪は二人とも真っ白。1杯ずつのビールを前に、週末の夜、音楽を楽しみます。時々、踊れる曲では、カクカクと、2人で踊る老夫婦も居ます。
夏の週末の夜、腕を組んで夫婦で近くのパブに音楽を楽しみにやってきて、1曲踊って、帰ります。たぶん、40年も50年も夫婦で居て、牧場を営み、子どもを育ててきた夫婦でしょう。顔見知りに挨拶をして1杯のビールを楽しみ、ゆっくり帰っていきます。
そんな姿を見ながら、カントリー風の音楽を楽しみ、人生の幸せをしみじみ考えた夜でした。
音楽はパブに限りません。土日には、通り沿いの小さな町でファーマーズマーケットが開かれていることがあります。どろつきの野菜、今がシーズンのベリー、あー種類なんか全然わからない(だってラベルが貼ってない)たくさんのチーズ、手作りのパンや、マフィン、ジャム、買いたい!!そんなマーケットです。残念ながら、野菜をしこたま買うことはできないんですが、物欲しそうに見ていると、パンにチーズをはさんでサンドイッチにしてくれます。コーヒーも入れてくれます。軽いランチができてしまいます。ベリーも味見させてくれます。たのしいっ!そこで、孫をつれてきて、知人に見せまくっているおばあさん、せっせとお母さんの手伝いをする少年、手作りケーキのフィリングについて話をしているおばさんたち、そんな様子を見ながら、ちょっと食べさせてもらうのも楽しいです。(もちろん買うのです)こういうファーマーズマーケットには、ちょっとしたミュージシャンがギターやバイオリンや、古いアコーディオンを手に音楽をやっています。ケースにお金が投げ入れられるし、コーヒーを飲んでいるおじさんが一緒に歌ってます。ミュージシャンには食べ物もちょっと差し入れられるようです。日本の産直市みたいなものだと思うのですが
、そこで、生演奏があって、自然にそれをみーんなが受け入れている様子が楽しいです。
イギリスにもよくありますが、賭け券を買う店というのが、どこにでもあります。もちろん馬社会ですから、競馬みたいなレースの賭けが多いのでしょうが、スポーツの賭けもいっぱいあるようです。サッカーくらいは予想していたのですが、なんだか不思議なアイリッシュなスポーツがあります。サッカーボールのような丸いボールを足でけってるなあ、と思ったら、ありゃ?手でつかんでパスしてる!?おまけにラグビーのようにタックルしたり、手でドリブルしてる!?なんだ!?こりゃ!というようなゲーム(ゲーリックフットボールというようです)、あるいはホッケーのようなスティックを持って、パコーンと大きく上空に丸いボールを打っているゲーム、あ、スティックがあたるだろう、危ない!!なんていうゲームもあります。アイリッシュなゲームなので、国内の地域地域のチームがあるらしく、町対抗戦は盛り上がること!!おじいさん、おばあさんがビール片手に大コーフンして、ゲームの展開に大声を上げています。ひゃーー!!ルールがわからないけど、スピード感があって、サッカー見るのが飽きてしまう私も、結構楽しめます。おじさんやおばさんの様子も笑えます!音楽をやってないときのパブでは、こんな試合に喜んでいる人たちもたくさん居ます。
私「これって、サッカー?ラグビー?なんていうスポーツですか?」
おばさん「アイリッシュなゲームよ、ゲーリックっていうのよ」
って教えてくれたので、点数 2・15対0・18(なぜか2通りの点数がある)の不思議を聞きたいと思って聞いてみたのです。しかし、コーフンしたおじさんとおばさんが数人、いっぺんにしゃべってくれるので(ちなみにアイリッシュな英語はとてもとてもなまっています。まあ、アタシに言われたくないでしょうが)、ちーっともわかりません。
私「あのーすいません、皆さんが一緒にしゃべると私には理解できないんですうう」
おばさん「わははは!!そうよね、じゃあ、アタシが・・」
しかし3秒後には、コーフンしたおじさんたちがまた説明に参戦し、ちーっともわかりません。結局点数のからくりはよくわかりませんでした、ちなみに、2・15の方が勝ったようで、地元だったので、コーフンは最高潮!ビール飲んで大喜びでした。2>0ですけど、15<18だし、合計値17<18なので、どう計算するのかさっぱりわかりません。いやはや、笑えます。なんだかわからないけど、おめでとう!>おばさん、おじさん。
ビールを飲んで、音楽を楽しみ、馬やスポーツにコーフンして賭けて楽しむ、そんなアイルランドの人たちです。
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