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2016年12月13日 (火)

エノケソ一代記

世田谷パブリックシアターで、やっている三谷さん作・演出のエノケソ一代記を見
に行きました。エノケン、じゃなくって、エノケソ(そ)です。エノケンが一世を風
靡していたころ、世の中の情報事情は、今とまーったくちがって、偽物がいっぱい、
地方興業なんかしてた、というその一人が、エノケンに心底惚れ込んでいるオトコ、
エノケソです。彼を猿之助さんが演じます。
 憧れて憧れて、マネして、そっくりな芸を鍛えるんだけど、本人にはなれない男の
こっけいさともの悲しさと、そして、かわいいところを、猿之助さんが見事に演じま
す。いや、歌舞伎の方って、すごいわって思います。奥さん役は、最近、人気の吉田
羊さん。器用な女優さんだとは思うけど、でも、猿之助さんの前には、かすんでし
まって、なんだか平凡です。
 そして、エノケンと並んで人気の、古川ロッパさん役に、なーんと、三谷さん本人
が出演しています。結構、セリフもあるロッパさん、ただし、口ッパ(くちっぱ)と
いう偽物です(爆)長い間、舞台にたって、いっぱいしゃべります。動きは、太った
せいもあって、キレがないけど、セリフはちゃんとしております。いや、出たがりだ
なあ。というわけで、久しぶりに気楽な芝居をみてきました。
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2016年10月11日 (火)

キンキブーツ

かなり前にチケットを買っていて、ずーっと楽しみにしていた、ブロードウエイか
らの来日しているミュージカル「キンキブーツ」に行きました。これ、映画は見てま
すし、あらすじも知ってます。日本版もあったみたいだけど、見てないです(三浦春
馬さんとか?)。
 渋谷のヒカリエにあるシアターオーヴにおでかけです。
 ストーリーはシンプルでイギリスの田舎の潰れかけた靴工場のぼんくらムスコが、
工場を継ぐ気はなく都会風な女性とロンドンでマーケティング?の仕事をしようと
思っていたところに父親が急死。なんとか工場を立て直そうと苦肉の策が、女装する
男性のための派手で丈夫なヒールの靴の制作に取り組むっていうものなのだ。工場で
働く男性の中には、そんな女装する男性を蔑視する見方もあるし、男は強くたくまし
く女性を従わせればいいのだ、という考え方もある中で、毅然として自分の道を歩こ
うとするローラ(っていう女性名だけど、実は男性)や、その仲間。横暴で強引な男
性より、女性を理解してくれると彼ら(=彼女ら?)に共感する女性たち。そんなあ
れこれと、起死回生をかけた靴づくり、ミラノの展示会への出展というストーリー。
ドラッグクイーンたちのたくましくも色っぽいダンスと音楽、ありのままの自分の姿
を偽らないで生きようとする覚悟が、すてき。とっても楽しい3時間半でした。

 あたし、ちょっと心配なのはシアターオーヴです。これまで何回かミュージカルを
見に行ったのですが、いつも次の公演の案内をしていたり、チケットを売っていたり
したのです。でも、今回は、それがない。クリスマスコンサートとニューイヤーズコ
ンサート(12月末と、1月はじめ)は予定されているみたいでしたけど、キンキ
ブーツが終わってからの11月と12月上旬、まーったく公演予定がないんです。
えーえーえー!!あの劇場、開けてるわけ?どーしたんでしょ。たしかに採算性はど
うかなあ、っていう贅沢な劇場なんですが、キンキブーツもほぼ満席だったし、こう
いうのを楽しむ層っていると思うんですよね。がんばってほしいですーー!!
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2016年5月18日 (水)

倒れるときは前のめり

商品の詳細

 

 有川さんが、あちこちに書いてきたエッセイ集をまとめたものです。彼女は、ライトノベルから出てきた方なんでしょうけど、ライトノベルを軽んじる文壇?(ってどこにあるの?)の傾向の中で、彼女自身の言葉で、彼女の思いを描くことに対して、たくさんのファンがいると思います。簡単に自衛隊反対!っていう人や、あるいは大大ファンで映像化してほしくないんです!!っていう人や、いろんな立場の人がいるでしょうけど、彼女はどちらにもちゃんと自分の言葉で、自分の気持ちを主張しています。大ファンにだって、迎合しないです。

 

 本が大好きで、本とその流通や製作すべてに関わる人を大切に思い、故郷の高知を大切に思い、ちゃんと自分の言葉で発言している有川さん、好きだなあ。

 

2016年4月25日 (月)

渡辺えり、戸田恵子2人芝居わがまま

Photo

 

 久しぶりに舞台を見に行きました。世田谷パブリックシアターでやっている、渡辺えりさんと、戸田恵子さんの2人芝居「わがまま」です。えりさん(あたしの中では、ずーっとえり子さんなんだけど)は、若い時から300(さんじゅうまる)っていう劇団を主宰していて、トヨエツとか、もたいまさこさんとか、みーんなあそこから出てきた方です。一時は、野田さんとかと同世代でこれからの演劇人!っていう風に期待された若手だったのです。がー、その後、ご本人は、もちろんいっぱいテレビや映画や舞台に出て、稼いで、体重も増やしてきたけど、劇団っていうか、集団を率いてやっていくことは野田さんが、とてもうまくいろんな他の人の力も使って形は変わったけど、興行的にもうまくいく演劇集団を作り上げてきたのに対し、えり子さんは、ずーっと、30年くらいの前のスタイルを続けていて、自分でぜーんぶやって、自分でぜーーんぶ書いて、主演して、演出して、パンフ作って、衣装もやって、泥臭いといえばメチャクチャ泥臭いまーんまの仕事をして、還暦すぎちゃった感があります。だから、世田谷パブリックシアターも席が埋まらないで、地味な舞台です。野田さんが、新国立とかでかい舞台で、いっぱい客演いれて、新作打てるのとは違う路線を30年歩いてきた、元気だけど、60過ぎた太ったおばさんがいます。

 

 戸田恵子さんは「来年、還暦」とおっしゃっていたけど、綺麗でスタイルもいい。この2人が踊って歌って、あばれて「くたびれたわ」と自嘲する芝居。えり子さんの、この不器用さ、好きだけど、ちょっと痛いような辛いような、コツコツ、地味にコンサル仕事を続けている自分のことも思いながら、じーんとしながら見ました。いや、芝居は、笑いなんだけどね。なんかジーンとします。

 

2016年2月 1日 (月)

職業としての小説家

商品の詳細

 

 久しぶりの村上春樹さんです。あたし、最近の村上さんの小説はどうもなかなか進まないのですが、これは小説を書くことについての、彼のエッセイで、彼の真摯に仕事として(当然だよ、職業小説家だから)、小説を書くことに向き合っていること、その発想や寄るところ、自分の仕事としての向き合い方など、ものすごく丁寧に、謙虚で自信をもって、迷いながらも着実に進んでいく姿がでていて(矛盾しているみたいだけど、全部本当のこと)とても、いい本になっています。

 

 あたしは、小説を書かないし、書こうとも思わないけど、他の仕事をしているし、他のこともしているけど、こういう自分を一定程度律し、自分の得意なこと、得意じゃないことを知り、それに一番適切な方法を探り、それを追求しようとする姿勢と、謙虚に、一方、自信をもって、迷いながらも模索して、堂々をやっていくっていうことは、他のことを進める上でも、他のことをできるようになる上でも、とーっても大切なことだなあ、って思うし、それって地味だけど、すごくすてきなことだなあって思う。そういうことを、人生で何か一つでも持っているか、それが一つもないかは、ものすごく自分にとっての人生の価値が違うように思う。

 

 いい本だった。久しぶりに、先を読みたいけど、本の残りが減っちゃうのが残念に思う本に出会った。楽しい小説は早く先を読みたい一心だけど、これは、読みたいけど残りがなくなっちゃうと思うと進みたくないような、そんな気持ちになった。

 

 こんなに真摯に、自分の仕事に向き合い、言語化し、それを公表?してすごいと思う。小説家になろうとする人(なんてそんなにいるのか?)だけじゃなくって、全然ならない人にも絶対おすすめ。あー、絶対なんていう言葉は使いたくないけど、使っちゃうよ。

 

 

 

2015年7月27日 (月)

天使にラブソングを

楽しみにしていたミュージカルの日が来ました。来日公演がきまった時から、行き
たいなあって思っていたんです!

 ウーピーゴールドパーク主演の映画は、大ヒットしましたねえ。楽しい映画でした
ね。彼女自身が、プロデュースに参画したミュージカルが日本にやってきています。
ヒカリエのオーブに見に行きました。このオーブには、これまでも、何回かミュージ
カルを見に来ております。工事中の渋谷の駅の中を大汗をかきながらいくと、オーブ
は、ちょっとおしゃれな異空間になっていて、シャンパンなんて飲みながら開演を待
ちます。ものすごい猛暑の日で、おしゃれしてきたけど、化粧もアセでドロドロだあ
あ!

 映画で、ウーピーゴールドパークの演じる主役は、プロ歌手でベテランっていう設
定だったと思うけど、ミュージカルは、フィラデルフィアの、クラブ歌手。これから
デビューしていくことを夢見てがんばっている若手です。70年代のフィラデルフィ
アで、音楽も、ゴスペルっていうよりは、ディスコミュージックが多くって、ほら7
0年代に若者だったあたしは、もう踊れる曲ばかり!
 女性が主体の映画で、男ってバカよね、みたいな男ばっかり出てくるけど、笑いも
あり、歌もあり、オデブのシスターも、見習いシスターも、パジャマもかわいくっ
て、とーっても楽しい2時間半でした。楽しかった!最後は総立ちで、みーんな体を
ゆすりながら、のりのり!

 公演の後、ちょっと立食パーティがあって、ミュージカルの話とか、日本に招へい
する話とかちょっと聞いたりしていたら、なーんと、パーティに主役と、修道院の院
長さんたちがいらしてくれました。主役の彼女は、役柄はもっとセクシーで肉感的な
感じを売りにしている役柄なんですが、実際は、ほそくって、小柄。めちゃくちゃ足
がながーい!!(体の2/3くらいが足!!)、もっとおばさんぽかった院長先生はか
わいい方だったし、ギャング仲間の男性は、ドリームガールズ(そうだ、見に行った
なあ、オーブができる前だったらから、bunkamuraの方に行ったんだった)
でも、日本にきていて、日本ツアーが二度目でシブーヤも二度目で大好き!なんてい
う楽しい方たちでした。そんなこんなで、なんだか華やかなミュージカルで、楽しい
週末でした。
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2015年5月11日 (月)

めぐり逢わせのお弁当

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 インドの映画です。インド映画なのに、踊ったり、歌ったりがないんです。こういう映画もあるんだああ!とちょっとびっくり。

 

 面白いのは、インドの都会(たぶん、ムンバイ)には、お弁当配達サービスっていうのがあるらしいんです。旦那さんが出かけた後、おくさんがお弁当を作る。カレー味のあれこれとか、ナンとかを積み重ねたカネの容器の5段重ねみたいのにいれて、大きなシューズケースみたいな筒状の入れ物に入れると、それを集めて、職場まで届けてくれる。そして、昼の後、空のお弁当をまたオットさんより早く、奥さんのいる自宅まで届けてくれる。そういうサービスみたいです。都会で、電車も混んでいて、人もいっぱいいて、朝早くたいへんでしょ、っていうサービスみたい。奥さんのお弁当も配達してくれるし、気に入っている近所の食堂のお弁当でもいいみたい。へえ、へえ、その映像を見ていると、なんでお弁当がゴチャゴチャにならないの?間違わないの?と思うくらい、タグも行先もついてない様々な布にくるまれたお弁当が、運ばれていく。おもしろーーい!!

 

 ところが、ちゃんと間違っちゃって、ある奥さん(小さな小学校1-2年生のお嬢さんがいる、料理上手でアパートの上の階のおばさんにいろいろ教えてもらいながら、料理をする奥さん)のお弁当が、退職間際の、妻を病気でなくしたおじさんのところに届いちゃう。ダンナさんへのお弁当は、その退職間際のおじさんが食堂で頼んだものが届いちゃうらしい。入れ物が同じだから、最初は気が付かないんだけど。あれ?オットがいう感想(カリフラワーがどうたら・・・)が、自分が作ったお弁当じゃないということに気づかされる。じゃあ、誰が食べているんだろう?とお弁当に手紙を入れたことから、おじさんと奥さんの文通が始まるんです。なんだか、ほのぼのしてます。メールや電話の時代に、お弁当に入れた手紙の文通。この2人のあれこれ。ほのかな恋心。

 美人の奥さんのアンニュイ表情、おじさんの気持ち、おじさんの引き継ぎをする若者の無神経と言えば無神経な、未来を見てる明るい表情、なんだか、こんな心情的な映画が、インドにあるんだ、という驚きと、お弁当事情の面白さで、楽しい映画でした。

2014年11月20日 (木)

雨に唄えば

 お友達の評判もいいので、東急のオーヴ(ヒカリエにできたホール)に、ミュージカル「雨に唄えば」を見に行きました。
 久しぶりの舞台です。渋谷は毎日、通っているのに、(先日のハロウインの時なんて、50m歩いて地下鉄の階段に行くのが、なにせものすごくたいへんでした)、なかなか舞台を見る余裕がなかったんですが、お友達の面白かった!!の感想を聞いて、えいっ!とチケットをネットでポチって行ってしまいました。ほーんと便利になったもんだ。

  HYPERLINK "http://theatre-orb.com/lineup/14_rain/" http://theatre-orb.com/lineup/14_rain/

 このミュージカルはもう、有名で映画にもなってますよね。あたし、レーザーディスク(もう死滅しつつある媒体ですが)持ってます。懐かしいなあ。
 今回の舞台は、ロンドンで主演をつとめたというアダム・クーパーが、来てます。そして、雨が降る舞台で、ダンスも歌も、そして脇役たちもいいし、演出もとても楽しいです。映画のように、シーンがあちこちに飛ぶことは、舞台上ではできないんですが、それだけに、工夫もあって、楽しいです。
歌と踊り。いやーー、ピタっときまるみーんなのダンスがうまいなあ、とか思ったり、歌も楽しいです。古典的なストーリーで、もう先は知っているんだけど、それでも、とても楽しくって楽しくって、3時間弱があっという間。夢のような音楽と光と空間に身をゆだねて過ごせて、あーーー幸せでした。
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2014年8月19日 (火)

可愛いベイビー

可愛いベイビー

 五十嵐さんの、乳業会社の広報室の課長の女性と、そこに出入りしていた広告会社の若い契約社員の男性の恋の物語の、連続物です。3冊目ですね。1巻は「年下の男の子」、2巻は「ウエディング・ベル」です。流行歌のタイトルを使っているのでしょうけど、2巻でこの2人、結婚してません(爆) 

 たしか14歳年上の女性との恋愛というネタで、女性は晶子さん、男性は児島君でしたね。で、男性が、ノーテンキな感じの24歳で、その会社がリストラをして契約社員を解雇しちゃうんです。女性は、38歳、広報の課長として、ガンガン仕事している、っていうところです。

 この2人、家族の反対もあるんですが、まあまあ、いい感じに付き合っていて、楽しくデートしたりしているんですが、デートしている分には、女性のお父さんの強い反対も、あったって、まあ別に暮らしているし、娘はもうすぐ40歳になろうとしている立派な大人だし、いいわけです。あれこれ、仕事上のトラブルとかもあるけど、課長だし、仕事なんてそんなもの。

 児島君が、リストラされちゃって、晶子さんのマンションに一時的な経費節減のためにやってきて、同棲状態といっても、会社であうわけじゃなし(だって、取引のある広告会社は辞めさせられたから)、親が怒るわけじゃなし(だって、別に住んでるし)というわけで、それなりに心地よく暮らしていました。児島君の、仕事ぶりはいろんな人にも認められているらしく、仕事を紹介したいという人も出て、まあ、若いけど、いい感じの若者なのねっていうところ。

 で、タイトル通りの妊娠発覚!え!まあ、こういうことは予想もしないことが起こるもんね、そして両家の反対とか、賛成とか、兄弟の反応とか、まああるんですが、14歳の女性の年上って、そーんなに特殊??と思わないでもないが、この小説ではそうなっています。たしかに晶子さんが60歳で定年のときに、オットは46歳、若いなあと思うけど、本人同士、当然ながら大人としてわかってて選択して、満足しているんだから、いいじゃないねえ。と年の差、それも女性が1回り以上上、っていうのにさほど、びっくりもしないし、ドラマでもないと思います。年齢のことより、この2人が楽しそうに付き合って、そして妊娠をとまどいながらも喜んで、結婚しようとしてグアムで式を挙げちゃおうというそういう楽しいドラマと思って読みました。よかった、よかった。児島君のパパぶりも楽しみ!

2014年7月29日 (火)

抜け目のない未亡人

公演画像

 三谷幸喜さんと大竹しのぶさんが初タッグを組んだ舞台を見に行きました。新国立劇場です。

 チケットを見たら、10列目ってあったので、まあまあの席かな、と思っていったのですが、新国立劇場の本来の舞台は海の設定で、ビーチサイドのイスとかおいてあるところが演じる舞台なので、9列目まで観客席をつぶしてました。つまり、最前列!そして、観客席をつぶしたところは、高さはフラットですから、すぐそこで、芝居が展開するというものすごくいい席でした。進行役の八島さんが、目の前にいて、時々隣の階段に座ってくるし、あれま、偶然だけど、特等席で見ることができました。でも9列目まで、約400席をつぶすって、大胆だなあ。新国立のたいして大きくない小屋で、1公演400席、1万円/席として、毎公演400万円の減収だよ。太っ腹だなあ、三谷演出。

 芝居は、大竹しのぶさんが演じる、元大女優、10年間監督との結婚生活で映画に出ていなかったけど、年とった監督が死んじゃったので、復帰する、その第一作をどうしようかと、ベネチアの映画祭にきて、各国の監督のオファーを受ける、という設定です。各国の監督さんに芸達者な俳優さんをそろえて、コメディが展開する2時間弱。

 出ている俳優さんがそれぞれ器用に芸達者で笑えて、飽きない2時間なのです。妹役の木村ヨシノさんもキレいだったし。進行役の八島さんも秀逸。残念なのは、大女優のマネージャー役の方、唯一、彼女の見せ場があったんだけど、イマイチだった。あそこでぐぐーっと客をつかめないとっていう一人芝居のシーンがあるんだけど、ダメだった。残念なり。

 笑って楽しい2時間だったのは、だったんだけどね。なんていうか、見る私の心がさび付いているのか、三谷芝居に期待することがまちがっているのか、なんていうか楽しいドラマを見たな、笑って、芸達者な人の芝居を観たな、って思うだけなんだよね。私には、生涯、決して忘れられない舞台っていうのがいくつかあって、何十年も心の中で大切な位置を占めているんだけど、決してそういうものにはならない舞台なんだよね。楽しかったけど、笑ったけど、すてきな夜だったけど、感動的な夜でもないし、生涯忘れられない大切な夜じゃないのだ。と考えると、2時間で1万円、2時間あたり5000円っていうのは、そこそこ贅沢な笑いだよね。数千円で(たぶん3000円とか4000円)、生涯忘れられない舞台を見て、終わって口もきけないくらいの気持ちになって、数日、その舞台のことが頭を占めて忘れられなくって、ずーっとずーっと考えていた、そんな頃が、なんだかとても愛おしい。

 

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