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2016年10月 8日 (土)

風の果て(下)

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 藤沢周平さんを地味に少しずつつぶしています。これは上巻に続き、マタザエモンさんに、果し合いを求めてきた同輩とのあれこれを語りながら、マタザエモンさんっていう、出世した武士の人生を語ることになります。

 自分は清廉潔白で、偉くなって、わいろを貰ったり、誰かに何かをしてもらったり、お金をいっぱい貯めたり、豪遊したりしたいと思ってきたわけじゃないんです。

 それでも、自分がいろんな陥れようとする謀略や、妬みやその他、同じ藩に仕える人たちの中での権力争いを、巧みに潜り抜けて、陥れられないように、またまともな主張をするように、農民たちの負担を自ら農地をいっぱい歩いて知った事実を踏まえて、過酷にならないように、藩の窮乏を救える方法も考え、真摯にやってきたつもりです。それでも、とマタザエモンは自問自答するのです。

 贅沢な食べ物や、商人の付け届けは、欲しいと言ったことも思ったこともないけど、慣れてしまっているのではないか。自ら悪事を働いたことは絶対にないけど、どこか目をつぶってきたのではないか。これは、自ら、権力にあぐらをかいて自己の利益を追求している人と、たいそうな違いはないのではないか。ね、この厳しさと、この正直さ、欺瞞のなさが藤原さんなんですよね。すごいなあ。自分は偉くなって、自らの利益を求めたことはない。という人だって、この藤原さんの言葉にはうなだれるしかないんじゃないかと思うのでう。いや、自分は違う!という人がいたら、よっぽどの嘘つき。

 こういうところが、すごいところだな、って思う。そして、マタザエモンさんの悲しみと、辛さもよくわかる。最後まで、淡々と読んできて、とてもよかったです。

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