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2016年9月 8日 (木)

海鳴り(下)

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 出会った人妻が、実は彼女の家庭的に恵まれていないこと、オットとうまく行ってないこと、なんかを知り、急速に接近していく二人。紙問屋商売のことも、組合のカルテルまがいの話など、あれこれあって、難しいです。シンベエさんの奉公時代からの友達は、いい年をして男出入りがおさまらない奥さんに悩んているし、とまあ、江戸時代だって、仕事のこと、不倫問題、家庭不和問題、子どもの素行不良問題、いろいろあるわね。そんな中で、シンベエさんと人妻は、この人が、運命の人だと思い詰めてしまうわけです。

 読みながらこれって、去年亡くなった女優さんが、一躍有名になった渡辺淳一の、日経新聞裏面にこれか?っていう「失楽園」だなあ、って。仕事がうまくいかなくなりそうで、奥さんともダメで、オットともだめで、巡り合った人が運命の人だと思い込む。うーむ、そうか?そうかもしれないし、そうじゃないかもしれないけど。この2人の関係に気づいて脅迫しようとしてきたごろつきの首をしめてしまった。殺しちゃったかもしれない!!もう死ぬかどうかっていうことになっちゃう。あーあーあー!急展開!

 失楽園なんだけど、シンベイさんは夜逃げ?駆け落ちする前に、奥さんが縫い物している後姿をみて、いや、もう熱い思いはない古女房だけど、ここで、平凡に暮らすっていう幸せもあったんじゃないかなあ、とチラっと思ったりもするところが、藤原さんで、それがとーってもいいです。ちゃんと見えてる、ちゃんとわかってる。でも、なんだかそうなっちゃうのが運命なんだよね。

 

 そして藤原さんは、この逃げる2人に、ちょっと希望を与えてくれます。どこか茨城あたりの田舎で、ひっそり文房具屋さんでもやって生きてくれるんじゃないかって。何年か後に、そんな姿が見られるんじゃないかって。いや、藤原さんは亡くなっちゃったんで、そんな姿は描いてくれないんだけどね。失楽園だけど、まったく違う、いい世話物でした。

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