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2010年11月 4日 (木)

ユニット

ユニット

 佐々木譲さんは、やっぱりうまいなあ、序盤からぐんぐん読みたい、読みたいって思わせるなあ、と感心する一作、先が気になって気になって、一気よみです。

 警察官の夫のひどい家庭内暴力に耐えかねて、5歳の息子と逃げるように家を出た裕子さん。警察官なので、たいていのことでは見つかってしまいます。実家にも行かれないし、友達のところもまずい。シェルターに身を寄せ、なんとか子供と住み込める仕事を見つけて生きていかなければなりません。

 一方、妻と1歳の子供を少年の理不尽な犯罪で惨殺されて、それから立ち直れていない男性(光市の母子殺人事件を彷彿とさせる事件が想定されています)、7年たって、犯人の少年が仮出所されてきたことを知り、復讐に燃えることで、生き始めるのです。この2人が、偶然、同じ職場で出会うことになります。

 仮出所した少年を殺してやりたいと思う父親、DVオットから逃れて新しい人生を始めたいと願う母親、ともに被害者な2人を見守る周囲と、追ってくる男たち。読みながら、なんとか幸せを掴んでほしいと願うような気持ちで、はらはらどきどきとページをめくります。テンポのいい展開と、ストーリーテラーとしてのひっぱり方、佐々木さん、やっぱりうまいわ、の一気読み小説。

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