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2007年7月18日 (水)

武士の一分

武士の一分(いちぶん)

 山田洋次監督の松竹の映画です。藤原周平さんの作品を映画化している3部作の3作目。木村拓哉さんが主演したことで、やたら話題になりましたね。

 私ね、このシリーズ、わりと好きなんですよ。「たそがれ清兵衛」真田さんと、宮沢りえさん。「鬼の爪」永瀬さんと松たか子さん、そして、「武士の一分」木村さんと壇れいさん。どれも不遇で貧乏な武士が主役で、きれいで気立てのいい女性が支える、っていうものすごくわかりやすい構図なんだけどね。今回も、赤つぶ貝の毒にあたって、失明しちゃった武士を木村さんが演じます。最後に果し合いがあるのも3作とも同じ。

 まあ、藤原周平の世界の好き好きもあるでしょうし、あの時代の武士のプライドやメンツもあるでしょうけど、私はこの映画の宣伝で日本中に流れた「命をかけて守りたい愛がある」という木村さんの横顔、違うだろっ!!て思いました。だって、命をかけて守ったのは、妻じゃなくって(妻はその前に離縁しちゃいました)、自分のプライドなんですね。妻を命をかけて守るのだったら、苦しんで辛い怖い思いをした妻をまず、守ったらいかがでしょうかねえ、と女性の立場からは思いましたです。ま、それは藤原周平の世界なんでしょうけど。

 で、映画ですけど、前2作と同様にいいです。ただね、画面を見てないで洗面所に居たうちの大学生さえ「声だけ聞いてると、キムタクってものすごく大根だよなあ」と言うくらいです。お気の毒。笹野(高文さん、好きな役者さんです。何度も舞台を見て感心してます)さんとの掛け合いになると、もう月とスッポンですわ。なんていうか、主役の方がお気の毒になっちゃいました。たとえば、ヴィトンやエルメスが、ブランドのロゴを入れないで、Hマークをつけないで「初心に戻っていい鞄を作ろう」として、作って売れ行きを見たり、消費者の意見を聞いたりすることができると思うんですよ。その気になればね。でも、キムタク(という言い方はお気の毒ですが)というブランドを若干30歳くらい(なんですかね)で背負ってしまって、その面をはずすわけには行かないでしょ?一回はずして、修行したくても、顔も外せないし、ジャニーズ事務所とSMAPと、いっぱい背負っちゃってるでしょ。その不自由さ、ブランドと面を背負わなきゃならないんだよね、ずーっとずーっと。期待されるから応えようとできる、という優等生的なお答えもあるでしょうけど、役者として生きていくなら、もっと全然違う覚悟とスタートが居るんだろうなあ、それはできないんだろうなあ、という感じでした。最初っから「キムタク」の映画としてスタートしているところでの評価じゃなくって、山田洋次監督の映画に出た、いい役者さんとして見てもらえるようなそんな立場から始めたらどうでしょうかねえ。まあ、あの面とカリスマ性がそれができない人なのかもしれませんが。ファンの方、すいません。

この映画、私は、痛々しかったです。売りたい松竹っていうのはもちろんわかりますが、真田さん、永瀬さんくらいのいい俳優さんで、ブランドのない人でやればいいのになあ、と思いました。

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